平成27年 高雄・気良青年歌舞伎公演


高雄歌舞伎青年部と気良歌舞伎がコラボ公演!

気良歌舞伎にとっては明宝以外での初めての公演となりました。


祭礼の時とは違う静かな雰囲気の中、一生懸命演じさせていただきました。

役者の声がホール内に響き渡ってとても気持ちよく演じることができました。




箱根霊験誓仇討


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髙田座長あいさつ

【2015高雄・気良青年歌舞伎公演 高田座長あいさつ全文】

皆さま、こんにちは。
本日は高雄・気良青年歌舞伎公演にご来場いただきまして誠にありがとうございます。
私、気良歌舞伎・座長の髙田と申します。

先ほどの気良歌舞伎によります「箱根霊験誓仇討(はこねれいげんちかいのあだうち)」、いかがだったでしょうか?楽しんでいただけたのなら幸いです。
では、幕間の時間を少しいただきまして私ども気良歌舞伎の紹介などお話をさせていただきます。

もともと、郡上では地歌舞伎が盛んで、各地の祭礼において地歌舞伎が上演されていたと聞いておりますが、私たちの住む郡上市明宝・気良地区においても昔から白山神社の祭礼にあわせて地歌舞伎が上演されておりました。

しかし、役者不足などの理由から、ちょうど昭和から平成に変わる頃(当時、私たちは小学生ぐらいでしたが)、気良地区において歌舞伎の上演は行われなくなりました。

その後、十数年がたち、私たちも成人して仕事を持ち、地域行事などにも参加するようになった頃、同じ年代の人間で集まって話すうちに、ふと「これまで自分たちを育ててくれた地域の人たちに何か恩返しができないか、そして、何とかして地域を盛り上げることができないか」との思いを抱きまして、自分たちが子どもの頃に見た「気良歌舞伎」を復活させようと動き出すことになりました。

当然、ノウハウも資金もありませんでしたので、舞台の設営は地元の大工さんなど諸先輩方に手伝っていただきましたし、振付指導から大道具、浄瑠璃、三味線などは高雄歌舞伎さんにご協力いただいて、今からちょうど10年前の2005年秋、17年ぶりに歌舞伎を上演させていただき、以来、地域の皆様の応援のおかげで、先月には復活して丸十年、11回目の公演を開催させていただきました。
昨年からは子ども歌舞伎も上演しておりますが、自分たちの子どもの頃と同様に、歌舞伎って楽しいなと感じてもらい地域に少しでも愛着を持ってもらえればと思っております。

なお、気良歌舞伎は現在、20代から40代前半までの約30名で活動しております。
この年代だけで構成されている地歌舞伎の団体は、ほかでは珍しいのではないかと思いますが、若い分、芸は未熟でも、お客様に熱い気持ちが伝わるような演技を目指して日々稽古しております。
今回は、お世話になっております高雄歌舞伎さんの青年部と一緒に公演をしないかと声を掛けていただきまして、このような場で上演をさせていただくこととなりました。
今後も、このように交流をさせていただき、お互いに協力し、切磋琢磨していくことで、少しでも地域を盛り上げるきっかけとなればと願っておりますので、引き続き、高雄歌舞伎、気良歌舞伎を応援いただければ幸いです。

それでは、2幕目は高雄歌舞伎青年部による「与話情浮名横櫛(よわなさけうきなのよこぐし)」、通称「切られ与三」となります。どうか最後までごゆるりとご観覧ください。

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